相続放棄に関するご相談(来所相談、電話相談、メール相談)は、初回無料でお受けしています。
初回30分まで無料など、特段時間制限は設けておりませんので、時間を気にせず安心してご相談いただけます。
2回目以降のご相談は、以下のとおりです(税込)。
・ 来所相談:1回定額3300円
・ 電話相談:1回定額3300円
・ メール相談:1回(2往復)2200円
相続放棄に関して、申述手続きの代理のご依頼を頂く場合には、以下の費用がかかります(それ以外はかかりません。)。
着手金 |
相続放棄の着手金は、以下のとおりです(税込)。
なお、放棄者が被相続人の兄弟姉妹の場合には、相続関係図作成費用として1万1000円が別途かかります。 |
---|---|
報酬金 |
原則0円 |
その他 | 着手金、報酬金のほか、戸籍謄本取得料等の実費は別途かかります。 |
当事務所では、相続放棄の申述手続の代理をご依頼頂いた場合には、以下の各種サポートを提供できます。
1.相続放棄に関する打ち合わせ
相続放棄の申述手続の代理をご依頼頂いた後は、必要に応じて、打ち合わせをさせて頂きます。
ご依頼後のご相談・打ち合わせは、すべてご依頼費用に含まれていますので、気になる点、確認したい事項などがあれば、お気軽にお問い合わせ下さい。
2.戸籍等の提出必要書類の収集
相続放棄申述書と一緒に家庭裁判所に提出する戸籍等の必要書類は、すべて当方で収集いたします。
3.相続放棄申述書の作成
相続放棄申述書の作成も当方で行います。
4.上申書の作成(3か月の期間経過後の申述につき)
3か月の熟慮期間を経過した後に申述書を裁判所に提出する場合には、3か月の熟慮期間内に申述をすることができなかった事情を説明した上申書も提出する必要があります。
この上申書の作成も当方で行いますので、ご依頼主様のお手を煩わせることはありません。
5.相続放棄申述書の家庭裁判所への提出
相続放棄申述書などの家庭裁判所への提出も当方で行います。
6.家庭裁判所からの照会に対する回答
相続放棄申述書などの提出後に、家庭裁判所から当方に照会がくることもありますが、その照会に対しても当方が代理人として直接回答いたします。
なお、相続放棄申述の受理の審判を担当する裁判官の中には、ご依頼主様宛に直接照会書を発送する方もいますが、その場合には、当方で回答方法についてしっかりサポートします。
7.相続放棄申述受理通知書の受領
相続放棄の申述が受理された場合、家庭裁判所から相続放棄申述受理通知書が発送されますが、同通知書も当方で受領し、ご依頼主様に交付・郵送いたします。
8.相続放棄申述受理証明書の交付申請
ご要望があれば、家庭裁判所へ相続放棄申述受理証明書の交付申請をし、ご依頼主様に交付・郵送いたします。
9.相続債権者への相続放棄申述受理通知書の発送
ご要望があれば、相続債権者に対して、家庭裁判所から受領した相続放棄申述受理通知書の写しを発送します。
1.弁護士代理サポートの対応地域
相続放棄の申述手続の代理は、全国のどの都道府県にお住まいの方に対してもサポート可能です。
千葉県内(千葉、船橋、市川、浦安、習志野、八千代、鎌ヶ谷、松戸、柏ほか県内全域)および東京都や埼玉県など千葉県以外の都道府県で相続放棄をお考えの方は、当事務所に是非ご依頼下さい。
2.千葉県外にお住まいの方へのサポートについて
以下のようなサポートが可能ですので、当事務所から遠方にお住まいの方でも、ご依頼頂いた場合に特段のご不便はありません。
(1)相続放棄に関する打ち合わせは電話、メールやチャットでもお受けできます。
(2)相続放棄に関する委任状などの必要書類の授受も郵送で可能です。
(3)相続放棄申述書等の家庭裁判所への提出も郵送で行えます。
また、ご依頼頂いた際の費用も、千葉県内にお住まいの方とほぼ変わりません。
ここでは、相続放棄を希望する相続人(申述人)に代わって相続放棄の申述手続きを行う弁護士と司法書士にどのような違いがあるのか説明します。
弁護士も、司法書士も、申述人に代わって、戸籍全部事項証明書など提出必要書類を収集し、相続放棄申述書を作成するなど、相続放棄の申述に必要な行為をすることが法律上認められています。
なお、行政書士が相続放棄の申述に必要な行為をすることは法律上認められていません。
しかし、そうした行為をする権限に着目した場合に、弁護士と司法書士との間には根本的な違いが存在しています。
すなわち、弁護士は、申述人の代理人として行為をしているのに対して、司法書士は、申述人の書面作成補助者として行為をしているに過ぎません。
司法書士が相続放棄の申述を申述人の代わりに行うことを「代行」といい、「代理」とは決していわないことには理由があるのです。
上記の権限の違いから、代理人である弁護士と書面作成補助者にすぎない司法書士では、できる行為の範囲に違いがあります。
その違いは、以下の表のとおりです。
※相続放棄に関して弁護士と司法書士のできる行為の違い
○:弁護士、司法書士が弁護士名義、司法書士名義でできる行為
△:司法書士が司法書士名義ではできないが、申述人の補助者(代行行為)としてならできる行為
×:司法書士が申述人の補助者(代行行為)としてもできない行為
行為の内容 | 弁護士 | 司法書士 |
---|---|---|
相続放棄に関する相談業務 |
○ |
○ |
戸籍等の必要書類の収集 |
○ |
○ |
相続放棄申述書の作成 |
○ |
△ 申述人の署名押印が必要 |
上申書の作成 |
○ 弁護士名義の報告書で代替可 |
△ 申述人の署名押印が必要 |
申述書等の家裁への提出 |
○ |
△ 申述人名義での行為 書類の提出代行は可 |
家庭裁判所からの照会先 |
○ |
× 照会先は申述人 |
上記照会に対する回答 |
○ |
× 回答は申述人が行う |
相続放棄受理通知書の発送先 |
○ |
× 通知書の発送先は申述人 |
相続放棄受理証明書の交付申請 |
○ |
△ 申述人の署名押印必要 申請書の発送代行は可 |
申述受理後の債権者対応 |
○ |
△ 申述人本人が行う 通知書の発送代行は可 訴訟対応は困難 |
上記の表からも明らかなように、司法書士に相続放棄の申述手続きの代行を依頼した場合には、裁判所からの照会は依頼人である申述人本人が受け取り、申述人本人が自らそれに対して回答をしなければならないなど、相続放棄の申述手続きのすべてを司法書士に代わりに行ってもらうことはできません。
反面、弁護士に相続放棄の申述手続きの代理を依頼した場合には、弁護士は申述人本人の代理人として申述人本人が行える行為のすべてを申述人本人に代わって行うことができます。
すなわち、相続放棄の申述手続きについて、書類の収集・作成から家庭裁判所への提出、さらには相続放棄申述受理通知書の受領、相続放棄申述受理証明書の交付申請やその後の債権者対応まで、申述人本人を本当の意味で「代行」できるのは弁護士だけなのです。
相続の放棄とは、相続人が、亡くなられた方(「被相続人」)の有していた資産や負債を受け継ぐことを全面的に拒絶することをいいます。
相続放棄をした相続人は、初めから相続人とならなかったものとして扱われます(民法939条)。
したがって、例えば、被相続人がプラスの財産(土地・建物などの不動産や預貯金など)を超えるマイナス財産(借金・負債)を遺して亡くなられた場合には、相続人は、相続放棄をすることにより、被相続人の遺した借金・負債を負担するリスクから逃れることができるというメリットがあります。
また、被相続人や他の相続人との人間関係などから、相続・遺産問題に関わりたくない相続人にとっては、相続放棄をすることにより、相続・遺産問題から解放されるというメリットが得られます。
しかし反面で、相続放棄は相続の全面拒絶ですので、相続人は、被相続人のマイナスの遺産だけでなく、プラスの遺産も相続することができなくなるというデメリットもあります。
したがって、相続放棄をするかどうかについては、しっかりと事前に相続財産の内容を調査した上で、慎重に判断することが必要不可欠です。
相続放棄をした相続人は、初めから相続人とならなかったものとみなされます(民法939条)。
その効果は、絶対的なものであり、通知や対抗要件(登記など)等の具備を要せずに、何人に対しても、その効果を生じると解されています(最高裁昭和42年1月20日判決参照)。
したがって、相続人が相続放棄をした場合には、他の共同相続人の相続分が増加したり、新たに相続人となる人が現れたりすることになります。
なお、相続放棄をした相続人は、新たに相続人となった人が相続財産の管理を始めることができるまでは、自己の財産におけると同一の注意をもって、その相続財産の管理を継続する義務を負います(民法940条1項)。
相続の放棄をするには、被相続人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所に対して、相続の放棄をする旨を申し述べること(「相続放棄の申述」)が必要です(民法938条)。
相続放棄の申述をするには、家庭裁判所に対して、以下のような書類等を提出する必要があります。
・相続放棄申述書
・被相続人の戸籍全部事項証明書など
・被相続人の戸籍の附票もしくは住民票の除票
・申述人の戸籍全部事項証明書など
・上申書(3か月の熟慮期間経過後の申述の場合)
・在留証明書(申述人が海外在住の場合)
・署名証明(申述人が海外在住の場合)
・登記事項証明書(申述人が成年被後見人の場合)
・収入印紙(申述人1名につき800円分)
・郵便切手
など
相続放棄の申述は、自己のために相続の開始があったことを知ったときから3か月の熟慮期間内にする必要があります(民法915条1項本文)。
もしも、この熟慮期間内に相続放棄の申述をしなければ(厳密にいえば、限定承認もしなかった場合)、相続を全面的に受容したものとみなされてしまいます(民法921条2号「法定単純承認」)。
3か月の熟慮期間内であっても、たとえば、相続人が相続財産の全部または一部を処分したときには、その相続人は、相続放棄をすることができなくなります(民法921条1号「法定単純承認」)。
それ故、相続放棄を検討している相続人の方は、安易に相続財産に手をつけず、相続財産の管理のあり方について法律専門家に相談することをお勧めいたします。
被相続人が死亡し、自己が相続人となったことを知ったときから1年が経過したころ、ある債権回収会社から相続人である私宛てに被相続人が負っていたとされる多額の相続債務の支払いを求める催告書が届きました。被相続人が死亡し、自己が相続人となったことを知ったときから3か月を経過した場合、相続人である私はもう相続の放棄をすることができないのですか?
これは、相続放棄の熟慮期間の起算点である「自己のために相続の開始があったことを知った時」(民法915条1項本文)の解釈に関わる問題であると同時に、相続放棄についての家庭裁判所の審理の範囲に関わる問題でもあります。
別言すれば、相続放棄の申述が家庭裁判所によって受理されるか否かの問題と家庭裁判所によって受理された相続放棄の申述が有効か無効かの問題とを分けて考える必要があります。
相続放棄についての家庭裁判所の審理の範囲については、実務上、@相続人によるものであること、A相続人の真意に基づくものであることのほか、B熟慮期間の経過の有無についても審理の対象となることが一般に認められています。
ただ、相続放棄の申述が、訴訟のような2当事者対立構造をとらない(その結果、事実認定について制約が大きい)家事審判手続において受理するか否かが判断されるという手続的制約を伴う点などに鑑みて、実務上は、熟慮期間内の申述となる要件が欠けていることが明らかといえない限り、相続放棄の申述を受理するという運用がなされています。
したがって、被相続人が死亡し、自己が相続人となったことを知ったときから3か月を経過した後になされた相続放棄の申述であっても、それが下記の最高裁判決の(2)の3つの例外要件を欠くことが明らかでなければ、その申述は家庭裁判所によって受理されることになります。
もっとも、相続放棄の申述を受理する家庭裁判所の審判には、相続放棄の有効性を確定させる既判力はありませんので、相続債権者は、相続放棄の申述が受理された後に民事訴訟を提起して、その相続放棄の有効性を争うことができます。
なお、相続債権者によって提起された民事訴訟において、相続人が相続放棄の主張をするためには、相続放棄の申述が家庭裁判所によって受理されている必要がありますので、相続債権者からの催告書や請求書が届いたことなどにより、思いもよらなかった多額の相続債務の存在を新たに発見したような場合には、発見後3か月以内に相続放棄の申述をすることが是非とも必要です。
相続放棄の熟慮期間の起算点について、最高裁判所第二小法廷昭和59年4月27日判決は、
(1)熟慮期間は、原則として、相続人が相続開始の原因たる事実及びこれにより自己が法律上相続人となつた事実を知つた時から起算すべきものであるが、
@右各事実を知つた時から三か月以内に限定承認又は相続放棄をしなかつたのが、被相続人に相続財産が全く存在しないと信じたためであり、かつ、
A被相続人の生活歴、被相続人と相続人との間の交際状態その他諸般の状況からみて当該相続人に対し相続財産の有無の調査を期待することが著しく困難な事情があつて、
B相続人において右のように信ずるについて相当な理由があると認められるときには、相続人が前記の各事実を知つた時から熟慮期間を起算すべきであるとすることは相当でないものというべきであり、
熟慮期間は相続人が相続財産の全部又は一部の存在を認識した時又は通常これを認識しうべき時から起算すべきものと解するのが相当であると判示しています。
なお、この最高裁判決の掲げる例外要件の射程範囲をどう捉えるかは難しい問題であり、そのために、この最高裁判決後に下された下級審裁判例の考え方も分かれている状況にありますが、その議論に立ち入ると長くなりますので、ここでは割愛します。
したがって、被相続人が死亡し、自己が相続人となったことを知ったときから3か月を経過した後になされた相続放棄の申述は、その有効性が相続債権者によって民事訴訟で争われた場合には、原則として熟慮期間経過後の申述として無効ということになりますが、上記の最高裁判決の(2)の3つの要件を充たす場合には、例外的に、熟慮期間内の申述として有効と判断されることになります。
上記3要件を満たすように相続放棄申述書や上申書を作成するには、専門的な知識・経験が必要ですので、3か月の熟慮期間経過後に相続放棄をする場合には、法律専門家に依頼することをお勧めいたします。
被相続人が死亡し、自己が相続人となったことを知ったときから3か月を経過した後になされた相続放棄の申述であっても、それが上記の最高裁判決の(2)の3つの例外要件を欠くことが明らかでなければ、その申述は家庭裁判所によって受理されることになります。
しかし、その相続放棄の有効性を争う民事訴訟が相続債権者によって提起された場合には、上記の最高裁判決の(2)の3つの例外要件を充たすことを立証できない限り、熟慮期間経過後の申述として無効と判断されることになります。
したがって、被相続人が死亡し、自己が相続人となったことを知ったときから3か月を経過した後になされた相続放棄の申述については、申述が受理されただけでは相続問題から終局的に解放されるわけではなく、相続債権者の対応如何によっては、申述の受理後も相続問題に悩まされる可能性があることを十分に理解しておく必要があります。
この点については、他の事務所のホームページなどでは十分に説明されていないことも多く、3か月の熟慮期間経過後でも相続放棄の申述が受理されれば相続問題から終局的に解放されると誤解している方もいらっしゃるかと思われますので、ご注意頂きたいところです。
それ故、被相続人が死亡し、自己が相続人となったことを知ったときから3か月を経過した後に相続放棄をする場合には、後に相続債権者からその相続放棄の有効性を民事訴訟で争われるリスクを考えて、法律専門家(訴額140万円を超える民事訴訟事件で訴訟代理権を有するのは弁護士だけです。)とよく相談し、準備したうえで行うことが重要です。
なお、当事務所では、3か月の熟慮期間内の申述の場合はもちろん、3か月の熟慮期間経過後の申述の場合も含めて、ご依頼を受けた相続放棄の代理申述が家庭裁判所により受理されなかった事例は1件もありません。
以上で述べてきた3か月の熟慮期間は、絶対に固定化された期間ではありません。
3か月の熟慮期間内に相続財産の調査を完了し、相続について承認するか、放棄するか判断できない場合には、熟慮期間の伸長を家庭裁判所に求めることが認められています(民法915条1項但書)。
熟慮期間の伸長の詳細につきましては、右下のリンクからご確認下さい。